さてここからが本題ですが結論から言います。テレビとモニターは実はそんなに違いはありません。大きな違いと言えば、先に説明したチューナーの有無とPCに接続できる端子の有無ぐらいです。
ではなぜ前編で基本的な事を説明したかというと、あれらの性能は物によって変わってくるからです。テレビとモニターは基本的な使用用途が違うためその性能差が分かりやすくなっているのです。
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テレビとモニターの使用用途の違い
皆さんはテレビで何をしますか?テレ部番組を見る、レコーダーで録画した番組を見る、アマゾンプライムやネットフリックスで映画を見る、ゲームをするという人ももちろんいるでしょう。そしてこれらに求める事と言ったらやはり映像の綺麗さだと思います。テレビはその用途に合わせた性能になっているのです。逆に言えばそれ以上の性能は必要無いという事になります。
一方でモニターというのは元々PC用に作られたもので、主に文字などの静止画を映すために作られたものです。しかしこれはPCの進歩と共に進化しました。現在ではPCでできる事は多いですよね、インターネットで動画を見たり、写真を編集したり、絵を書いたり、仕事で3Dなどを使って設計したり、テレビで出来る以上の事が可能です。なのでいろんな用途に合わせて性能の違うモニターが販売され自分に合ったものを買う事ができるようになったのです。
テレビとモニターは目的の違いによって性能の差が出ているという事ですね。しかし最近ではこの差もあまりなく応答速度が速いものやリフレッシュレートが高いものなども登場しています。そんなに違いが無いと書いたのもこういった要因があるからです。
そして、通常の性能以上のものが必要な使用用途が出てきました。そう!現代の新しい使用用途、ゲームです!!そこで登場したのがゲーミングPCやゲーミングモニターです。次はゲーミングモニターについて解説するよ。
ゲーミングモニターをなぜ買うのか
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結論から言いましょう、ゲーミングモニターを買う目的は対戦で勝つためです。正確には自分の力を十分に発揮して勝つためです。『いや違う!映像の滑らかさだよ!! いや!普通のテレビで十分だ!!』という声が聞こえてきそうですが笑 そう、みんな目的が違うのです。じゃあなぜ勝つためと書いたのかと言うと、モニターの性能が、ある要因において不利になったり有利になるからです。そこで出てくるのが応答速度とリフレッシュレートで、この2つが大きな要因となります。
例えば、二人が別々のモニターで対戦したとしましょう。条件は次の通り
・A君… モニター…応答速度 6ms リフレッシュレート 144Hz
・B君… モニター… 応答速度 16ms リフレッシュレート 60Hz
とします。そして同時にゲーム機から信号が出てモニターに出力したとし、プレイヤーのスキルも全く同じ場合どちらが有利かと言うとA君になります。なぜか、お互いに見ている映像に誤差が出るからです。前編で書いた映像の切り替わる速度によって誤差が発生します。
例えばA君の画面でパンチを出して攻撃したとします。しかしB君の画面では少し遅れてパンチが来ます。パラパラ漫画で同時にページをめくり始めてもめくる速度が違うためB君はA君の少し前のページ(映像)を見ている状態にあたります。しかしここでB君がA君と同じモニターを使えばその誤差は無くなります。更にそれ以上の性能のものを使えばA君より有利になります。
ここで注意ですが、これは分かり易くするために少し大げさにに書いています、いろんな条件によって有利か不利かは変わってきます。ご理解のほどお願いします。
このコンマ数秒で勝ち負けが決まる場合もあります。じゃあなぜこの誤差が勝敗に繋がるかと言うと、ゲームで対戦していて急に現れた敵にやられた、もう少し早く攻撃が見えていたらガードできたという事が起きます。こいう事態をなるべく減らすためや、FPSゲームなどでは先に敵を視認し攻撃した方が有利になる場合もあります。あくまでこれは一例で様々な理由がある事は知っておいて欲しい。
最初に、勝つためと書きましたが、ゲーミングモニターを買ったからと言って勝率が100%上がるとは言い切れません。やはりそこにはいろんな要因が関わっていて「絶対」という事はあり得ないからです。じゃあなぜゲーマー達は性能のいいものを求めるのか、その答えは勝った時よりも負けた時にあるのだと自分は思います。負けた時に機材の所為にしたりできなくなるし、性能のいいやつを使って負けたなら自分の力が足りなかったと納得して次に繋げる事ができる。そういった精神的なものも買う理由に繋がるのかなと自分は思います。
長々と書きましたが、まとめると…こう!
- 対戦相手との差を埋めるため 有利になる場合も
- 自分の実力を十分に発揮できるようにするため
- 負けた時の原因を明確にするため(機材の所為にできない)
- ゲームを快適により楽しくプレイするため
他にも理由はあるけど買う目的はそれぞれだからね!!
ゲーミングモニターの特徴
ゲーミングモニターには通常のモニターにはついてない機能があります。これによって更にゲームをプレイしやすくなっています。基本的な性能の差と特別な機能について説明します。
先にも説明したようにゲーミングモニターは応答速度とリフレッシュレートの性能が良いものが用意されています。主に応答速度が16ms~4msまで、最近では1ms以下のも登場しています。リフレッシュレートが60Hz~240Hzまでが主流ですね。リフレッシュレートが高く応答速度が速いものはより滑らかに残像もなく視認しやすくなっているという事ですね。
Noel
実はこれかなり重要な事です。リフレッシュレートと共によく聞く言葉にフレームレートといのがあります。「fps」で表される事が多いですが、これは出力側、いわゆるゲーム機側またはPC側が1秒間に作っている映像の枚数に当たるものです。例えば、ゲーム機側で1秒間に144枚映像を作ってモニターに出力したとします(144fps)、しかしモニターが1秒間に60枚しか映像を表示できない場合い(60Hz)実際にみえている映像は1秒間に60枚の映像(60Hz)になってしまうという事です。もちろんモニターが144Hzならそのまま映像は出力されます。
この機能はメーカーによって呼び名が違いますが機能としては一緒です。どういう機能かというと、ゲーム内での暗い部分を明るくする機能です。例えば木の陰に敵がいたとします。しかしこちら側からは影になっている場所なので視認しずらいですよね?この機能があるとその影が明るくなり敵が視認しやすくなります。元々明暗がはっきりしているゲームにはかなり効果的です。
LEON
フリッカーとは画面のチラつきの事です。モニターは常にこのチラつきが起きており眼精疲労の原因にもなると言われています。フリッカーフリー機能はこのチラつきを消す機能の事です。長い時間画面を見る人にはいいかもしれませんね。この機能はゲーミングモニター以外でも搭載されていますね。
Noel
この機能はBenQ製のモニターにしかない機能です。この機能は錯覚を利用して残像が消えたかのように見える機能ですね。なんか凄い機能のようですが仕組みはシンプルです。映像を更新する時に一旦黒い画面を挟むだけです。え?どゆこと?って感じですよね笑。簡単に言うとパラパラ漫画のページの間に黒いページを追加してめくった後のページ(残像)が見えないようにしているという事です。
この機能が必要な人はかなりの上級者だと思うので初心者にはそんなに必要性は無いとは思いますが…。
LEON
また難しい用語が出てきましたね笑。全部説明すると長くなるので簡単に説明します。適応垂直同期とはフレームレートとリフレッシュレートのバランスを調整してくれる機能の事です。なぜ調節が必要かと言うと、フレームレートとは常に一定のものではないからです。フレームレートとリフレッシュレートの速度に誤差が起きると映像が部分的にズレたりカク付く原因になります。それをモニターが上手に調整してくれるという機能です。
これに関してはPCでゲームする方向けの機能になるとは思います。グラフィックボードとの関係などもあるので、こういう機能もあるよという事だけ覚えといてください。
・チューナーの有無
・応答速度、リフレッシュレートの選択の種類
・ゲーム向けの特殊な機能
これが大きな違いだと思います。前編に書いた液晶の種類などはテレビもモニターも種類自体は変わらないのでどれを選択するかは目的によって変わってきますね。まだ他にも紹介しきれていない機能や今後登場する新しい機能などもあると思います。またどこかで詳しく紹介できたらなと思います。